Kinesis Freestyle Edgeという左右分離キーボードを使用し始めて1ヶ月ぐらい経ったので、経緯や感想など。
Kinesis Freestyle Edge MX Red[KB950-red] 【キネシス フリースタイルエッジ・赤軸】
- 出版社/メーカー: Kinesis
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購入前
Realforce 91UDK-Gや中古で買ったLibertouchなどを使っている。昔は茶軸のMajestouchを使っていた。
基本的にずっとJIS配列。
使用環境はWindows 10と仮想環境上のArch Linux。
ポインティングデバイスは親指トラックボール(MX ERGO)。
富士通コンポーネント Libertouch Black USBキーボード 日本語108キー 入力荷重調整可能 ブラック FKB8540-052/B
- 出版社/メーカー: 富士通コンポーネント
- 発売日: 2010/01/14
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Logicool ロジクール MXTB1s bluetooth ワイヤレス トラックボール MX ERGO Windows,Mac対応 筋緊張20% 軽減 8ボタン 高速充電式 2年間無償保証
- 出版社/メーカー: ロジクール
- 発売日: 2017/09/22
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好みなど
- キースイッチの打鍵感についてはLibertouchが一番好みで、Realforceも好み。茶軸もまあ良かった気がする。
- スペースキーの左右の変換無変換キーをIME ON/OFFにマップするので、JIS配列が良い
- 矢印キーは欲しい
- F1-12キーはまあ使う、本体サイズも縦に多少大きい分には別に気にならないので独立キーが欲しい
- PgUp,Home等はまあまあ使うが、キー組み合わせでもまあよい
- テンキーは本体サイズが横長になるので邪魔、必要なら外部テンキーを左側に置いたほうがいい
- 多少重いほうが安定するのでよい
購入まで
肩を開いてタイピングをしたい、キーボードの間にトラックボールを置けるという理由で、左右分離キーボードには前々から興味があった。
購入製品の候補
自作キーボード
近頃は自作キーボードも活発で、数々の設計やキットが出ているが、
- そこそこ程度には耐久性のある製品が欲しいが、自分の組み立て精度を信用できない
- キーの数だけ半田付けをしたくない
- 最近は半田付け不要でスイッチの交換ができる製品が出てきているので、自作の場合も改善されていく?
- それでも欲しくなるような、完成品が販売されていない左右分離キーボードの設計は見つからなかった
という理由から選択しなかった。
邪推であるが、小型のものを作りたいという理由の他に、自分で半田付けするので楽なように、また左右の基板を共通化したいという理由でキーの数が少ない設計になっている側面があるのではと勝手に思っている。
同じキーボードを2台
また、同じキーボードを2台買って並べるという選択肢もあり、
- 静電容量式などの好みのキースイッチを選択できる
- JIS配列を選びやすい
- 分割の場合は左右に分割されたキーが、必ずしも自分が打鍵したい側の手に配置されているとは限らないが、2台の場合は当然どちらの手でも打鍵が可能
というメリットがあるが、
- 場所を取る
- そのため間にトラックボールを置きにくい
- 今更、今持っている旧モデルのRealforceをあまり買いたくない
- 新モデルで買うとなると、狭額縁のRealforce R2のテンキーレスモデルとなり、2台買うとそこそこ高額となる
などのデメリットがあり、今回はやめた。
左右分離を買ってみたかったのもある。
東プレ REALFORCE SA R2 テンキーレス 静音/APC機能付き 日本語 静電容量無接点方式 USB 荷重30g 昇華印刷(墨) かな表記なし ブラック R2TLSA-JP3-BK
- 出版社/メーカー: 東プレ
- 発売日: 2018/03/14
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左右分離型ではないエルゴノミクスキーボード
Microsoft等が出す手を出しやすいモデルから、Kinesis Advantage2等まであるが、
手を出しやすいモデルは薄めのメンブレンであまり好みではないしあまり肩を開けない、本格的なモデルは場所を取り高価という理由で今回はやめた。
マイクロソフト キーボード ワイヤレス/人間工学デザイン Sculpt Ergonomic Keyboard for Business USB Port 5KV-00006
- 出版社/メーカー: マイクロソフト
- 発売日: 2013/09/27
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Kinesis Advantage2[KB600]【キネシス アドバンテージ2・黒】
- 出版社/メーカー: Kinesis
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市販品の左右分割キーボード
市販品の左右分割キーボードから選定した。
このスプレッドシートの製品リストが充実しており便利だった。
https://www.reddit.com/r/MechanicalKeyboards/comments/8eflpm/4_mechanical_ergonomic_split_keyboards_you_can/dxv1am4/
- Kinesis社製品
- Kinesis Freestyle2
- Kinesis Freestyle Edge
- Kinesis Freestyle Pro
- 配列はFreestyle2と基本的に同様
- 最近出た製品
- 製品仕様とマニュアルを見た感じでは、物自体はEdgeとほとんど同じで、ゲーミング向けピカピカ等を無くした感じに見えた
- その分定価が安い
- アクセサリのLift KitもEdgeと共通となっていた
- Cherry MX 茶軸のみ
- それ以外
- MiSTEL BAROCCO MD600
- 珍しくJIS配列がラインナップされている
- F1-12,矢印,PgDn,Escなどがないコンパクトな配列
- キーボード単体の操作によって、キーマップやマクロの設定が可能
- PCからの設定は不可
- Cherry MX 各種軸が選べる
- 日本での入手性がよい
- MiSTEL MD650L
- MD600と同メーカーの新製品で、まだ発売されていない
- MD600と比べ、矢印,PgDn,Esc等のキーが増えた
- Cherry MXより背が低いスイッチを採用しているが、最近新しく出たCherry MX LowProfileスイッチではなく、昔からあるCherry MLスイッチを採用している
- MLスイッチの評価はあまり高くなさそう
- 日本代理店の取扱と、JIS配列の登場が期待される
- Matias Ergo Pro
- ErgoDox EZ
- 凝った配列のやつ
- 格子型配列
- 親指で押せるキーが多い
- 元々は自作キーボードであるが、ErgoDox EZなどでは組み立て済の製品を販売している
- 標準から外れた配列系の中ではキー数が多いほうか
- Cherry MX 各種軸が選べる
- オプションにより、キーボードの横方向へのリフトが可能
- 凝った配列のやつ
- Ultimate Hacking Keyboard
- ポインティングデバイスが付けられる
- そこそこ高い
- その他
- 上のスプレッドシートにあるType=Assembled and Separated=Yes の製品は見たが、買えなかったり高かったりキー数が少なかったりした\
- MiSTEL BAROCCO MD600
MiSTEL BAROCCO MD600 分離式 メカニカルキーボード 日本語配列 66キー CHERRY 静音赤軸 PBTキーキャップ ブラック MD600-PJPPSGAA1
- 出版社/メーカー: MiSTEL
- 発売日: 2017/10/19
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選定
考えていた事を適当に並べると、
- MiSTEL BAROCCO
- 店で触ってみた感じ、製品として品質は良さそう、左右がきれいに結合できるのも良い
- 小さいことの良さはわかった
- 今まで使ってきたJIS配列のため良さそうとは思った
- しかしキーが少なく色々なキー組み合わせは必要となるので、従来との差異がそこまで少ないわけでもない
- MiSTEL MD650L
- BAOCCOよりキーが増えたのは良いがスイッチが不安
- 薄いのは別に構わない
- JIS版が出るまで待つとけっこうかかりそう
- Kinesis Freestyle Edge/Pro
- 一般的なキーボード配列との近さという意味で希有な製品
- カスタマイズがしやすくてよさそう
- Esc/F1キーの位置が意味不明
- Matias Ergo Pro
- 一応店で触った気がする
- Kinesis Freestyle Edge/Proと比べて選ぶ理由が見つからず、レビューもあまり良くなかったのであまり見ていない
- ErgoDox
- 親指周りにキーが多くて便利そうだが、自分の手に合うかはよくわからない、たぶんいくつかは届かなさそう
- F1-12キーなどがないのはマイナス
- 余談だが、キーボードについて語るときに、F1-12キー(Fキー)をFnキーとうっかり呼ぶと、違うキーを指してしまうのが面倒くさい
- 格子配列の良さには関心がある
- 高機能なファームウェアに入れ替えられるのはよさそう
- 最初に手を出すには標準から逸脱しすぎなような気もした
- 価格も手は出せる範囲ではあるし、組み立て代行製品としては高くなさそうだが、まあ高め
- その他
- メカニカルより静電容量式のほうが良いが、販売終了かつお高いμTRONキーボードぐらいしかなく現実的ではないので諦めた
- RealforceかLibertouchが割れてほしい
- 最近は東プレ以外の静電容量式キーボードが出始めているのでそのうち出るかなー
- Cherry MXの中では、茶軸は以前使っており不満があるわけではなかったが、赤軸のほうがRealforceに近いと聞くし、音も茶軸より静かなので、赤軸を選んでみたい
- メカニカルより静電容量式のほうが良いが、販売終了かつお高いμTRONキーボードぐらいしかなく現実的ではないので諦めた
などを考えており、Kinesis Freestyle Edge 赤軸が欲しいと漠然と思っていたところに、 Massdropによるセールが発生したので買った。
購入
Massdropより購入した。
以下のオプションを選択した、
Switch Option: Cherry MX Red Add-On Option #1: Lift Kit (Tenting with palm supports) (+$20.00) Add-On Option #2: Palm Pads (+$10.00) Add-On Option #3: No, thanks.
この選択で総額$199.99、それに加えてDHLの送料が$9.41、Massdrop初回購入のため割引が$10で、 合計$199.40、最終的にクレジットカードの7/31の為替レートで22,569円を支払った。
機能的にはKinesis Freestyle Proでも良かったが、本体価格・オプション価格ともにMassdropのEdgeが安かったため、Edgeを購入した。
8/29が出荷予定日のところ、実際には8/16に出荷されたので早かった。
購入後
設定など
- パームレストとリフトキットは取り付けたが、パームパッドは買ってみたものの使ってない
- 左右のスペースキーをそれぞれリマップできるため、右のスペースキーをFnシフトキー(押している間Fnレイヤーになる)にした
- Fn+A/D/JでIME OFF、Fn+F/KでIME ONになるようにした
- 実際には、他で使われないようなキーの組み合わせを送信するようにし、IMEの設定でもそのキーでON/OFFするようにしている
- EscをF1キーに(右に)リマップ、以後もずらしてScrLkキーを潰すというリマップを試している
- Fキーと数字キーの横位置が揃うのもよい
- ペースト用にShift+Insボタンとか適当に作った
良いところ
- 肩が広がった(当初の目的)
- 今のところ製品の品質にまったく問題は見当たらない
- キーボード単体でリマップやマクロの設定が出来る
- 突然左側にJキーが欲しくなった場合などにすぐに作れる
- Vimのマクロのような感覚でキーマクロを設定することができる
- GUIでも楽にカスタマイズできる
- 間にトラックボールを置ける
- 間にiPad Pro 10.5を置ける
- Home等のキーが近いのは思ったよりも良い、間違えて押すこともほぼない
- ケーブルの長さが調整可能
微妙なところ
- IME ON/OFFの切り替えが面倒
- ここはUSキーボード購入の最大の懸念点であり、対策のため設定に挙げたようなリマップが可能であることを条件としていた
- 実際運用してみると、2キーの組み合わせですら、日本語配列の1キーによる組み合わせと比べると、明らかに面倒であると感じている
- 対処としては1キーになんとか割り当てたいが、押しやすいキーが残っていない
- 左右スペースキーをそれぞれ割り当てられたらよいが、スペースも多用するキーのため難しい
- スペースキーをSandSにして、左右のShiftキーをON/OFFにするとか?
- 対処としては1キーになんとか割り当てたいが、押しやすいキーが残っていない
- 赤軸が重い
- メカニカルスイッチは底打ちをしなくても反応するため、一般的な入力中は重いと感じることはないが、ゲームなどでキーを押したままにする場合や、複数キーの組み合わせを押す場合は、どうしても底打ちしたほうが安定しているため、底打ちが必要となり重く感じる
- 茶軸の方が底打ちは軽くてよかった気がする
- それ以外の打鍵感は良い
- 赤軸を少し触るぐらいのことは何度もしているが、こういうのはしばらく使わないとわからん
- 右手側にBキーが欲しかった
- MiSTEL BAROCCOのように綺麗に左右を結合できるわけではないので、両側にあるキーがあってもいいと思う
- たまに片手で適当に数文字程度入力したい時に、分割されているため手の移動距離が長くて不便
- ケーブルは丈夫そうだが硬い
その他
- US配列の記号やEnterのレイアウトは慣れてきたし、JISと併用しても問題なさそうだった
- 変なキーボードに手を出すにあたって、USが使えないと選択肢が狭そうなのでまあ良かった
- JISよりもUS配列のほうが記号配置が優れているかというと、完全に優れているというほどでもない気がする
- 角度はどのぐらいがいいのかよくわからん
という感じで、しばらく使っていく。
次はRealforceが割れてほしい!
Kinesis Freestyle Edge MX Red[KB950-red] 【キネシス フリースタイルエッジ・赤軸】
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